自治労兵庫県本部

活動報告

Activity Report

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がんばる仲間たち

がんばっています!組織内議員 黒田一美県会議員

自治労県本部組織内

黒田一美(くろだかずみ) 県会議員
(7期目)

【プロフィール】

  • 1954年6月生まれ ウマ年、ふたご座
  • 趣味:温泉、つり、スキー、キャンプ
  • 好きな食べ物:ラーメン、そば、カレー、たこ焼き、お好み焼き、焼肉、回転ずし
  • 好きな映画:「となりのトトロ」「相棒」「ハリーポッター」「コナン」「鬼滅の刃」
  • 苦手な物:カメムシ
  • 神戸ヒヨコ登山会会員

すでに7期目のベテラン県議ですが、そもそも政治家を志したきっかけや動機は?

 元は神戸市職員で、組合活動を一所懸命やっていました。地域では部落解放運動、特に子ども会活動に力を入れていました。地域のしんどい子どもを集めて、勉強、キャンプなどをやっていました。高校進学が難しい子どもたちに勉強を教え、奨学金なども利用して、全員の進学を実現させたこともありました。

 そんな活動を続けている中で、教材などの行政支援が無くなるという発表がされました。目の前に支援を必要とする子どもたちがいるから、どうにかしないといけない。そんな時に組合から議員を紹介されました。その議員が地域の活動を見学に来て、議会で発言してくれた。そのおかげで行政の支援が復活しました。それまで議員なんかは誰がやっても同じだと思っていましたが、議員が持つ力を認識することになり、選挙の支援を始めました。

 自らが議員になって地域・市民の声を公式な場へ届けていこうと、40歳の時に県会議員に立候補することを決断しました。1994年7月に退職し、いよいよ選挙の年になったと思った矢先に阪神淡路大震災が起きました。1月16日に選挙に向けた初会議の招集案内を投函したところ、17日の早朝に地震があり、結局会議の案内は届かずでした。そのような状況で選挙活動ができなかった結果、最初の選挙は数百票差で落選しました。4年間をなんとか凌いで、次回の選挙で当選することができました。

 議員としてやりがいを感じているのは、市民が抱える問題を解決する支援ができることです。住むところが無い、病院を退院しても行くところが無いなど、生活で本当に困っている人が、私を議員として選んで相談に来てくれ、そしてその問題を行政のほうにつなぐことで、問題解決への展望が見えてくることがあります。


その原点があって、現在も人権や平和の問題に力をいれているのですね?

 私自身が被爆2世で、日常的にも被爆者との関わりがあります。そんなこともあり、ずっと平和・人権の問題にはこだわってきました。議会での質問は、毎回平和・人権の問題を取り上げています。

 兵庫県が人権に関する県民意識調査を5年に1回実施しています。その結果を行政が発信し、県民に共有され、啓発に役立てられています。このアンケートは単年度予算なので5年に1回予算を付ける必要があります。しっかりと継続した取り組みが大切なので、5年ごとに予算確保に向け働きかけを続けています。

 人権問題に関連して、国連の会議でヨーロッパに2度行ったことがあります。1回目は1995年の震災の後、落選している時でした。「国連人間居住会議」にNGOから出席してほしいという依頼があり、被差別部落・在日外国人など様々な立場から5人の代表の中の一人に選ばれました。会議では、住む権利を人権として認めるかどうか、NGOの意見を国の意見と同格に扱うかどうかなどの議論がされていました。私は、阪神淡路大震災の被災者の立場から、居住の問題を人権問題として発言しました。

 もう1回は、本岡昭次参議院議員がお元気な時に、国連の活動の一環として兵庫国際人権会議を立ち上げたいと、ともに活動をしていました。その時期に、国連人権委員会を理事会に格上げしようという動きがありました。当時、国連の理事会は安全保障理事会だけで、ほかは委員会でした。スイスのジュネーブに行き、これまでの活動や経験を踏まえ発言しました。その2年後に人権委員会は理事会に格上げになりました。

 この経験を通して、国際的には人権の問題は重要だということは共通認識になっているという感想を持ちました。今後も、平和・人権についての活動は続けていきます。


直近の2月議会で取り組んだことや印象に残ったことを教えてください。

 これまでに無い大変な県議会でした。新年度予算についての、当局、斎藤知事の提案の仕方や内容が強引で、議会無視の姿勢が顕れていました。この傾向は、去年の秋ぐらいから出てきていました。首長と議会は、2元代表制で、それぞれ役割があります。チェック機能という議会の役割を果たすべく、力を入れて取り組みました。

 まずは、県立大学の無償化についてです。Z世代の支援ということですが、高校の卒業生が3〜4万人いるうち、対象は730〜50人で、多くが対象外となります。税の公平性から問題があります。来年5億円の予算化で、今後毎年23億円かかることになります。会派「ひょうご県民連合」で議論し、私立の学校にも広げよう、もっと多くの学生に渡るようにするべきと、予算案に対し会派として初めて修正案を出しました。自民会派も付帯決議を出しました。表決では、県民連合は反対、自民会派も退席者が出るという状況でした。私は質問で、なぜ県民の声を聞かないのか、500万円以上の新規事業については事前評価が必要なのに、なぜしないのかを問い質しました。知事は県議会に提案しているからオープンに議論しているという答弁でした。民主主義の大切なプロセスをわかっていないと感じました。

 続いて、県庁職員の4割出勤と県庁舎整備の問題です。これについては、知事・県議会で協議会を作って基本構想をまとめていたのに、いきなり構想を白紙に戻す記者発表を行いました。予算特別委員会の総括質問で当局の考え方を質しました。方針決定に至ったプロセスが不明な点や、行政サービス維持のためにどれだけの出勤が必要かなどの議論が十分されていない状況、さらには職員の意思が尊重される働き方を求め、議会との議論をきちんと行うよう求めました。

 今議会でも顕著になりましたが、現知事になってから、閉鎖的なところで県政を進める体質が気になっています。民主主義のプロセスを大切にするよう議会としての役割を果たしていかなければなりません。


話題を変えて、趣味や関心事を教えてください。

 温泉が好きで、鳥取県の関金温泉に湯治によく行きました。よく使っていた温浴施設が今年閉館してしまったのは残念です。
 山登りも好きで、須磨アルプスを登ったりします。100年の歴史がある神戸ヒヨコ登山会の会員でもあります。
 あと、釣りも好きですが、今はできていません。時間ができたらゆっくり釣りも楽しみたいです。沖縄の三線の音色が好きなので、三線にもチャレンジしたいと思ってます。


最後に、自治労組合員に向けてメッセージをお願いします。

 自分も組合員だったので、自治労は一番身近な存在の団体です。
 都市部から山間部まで、県内すべての自治体を広く網羅している。いろいろな事業所があり、地域に密着して人々の生活を支えてくれている。このような多様性をもった産別(産業別労働組合)は、自治労の他にはありません。
 現在、政治状況が中央集権化しています。兵庫県もその状況です。そんな中で、地方自治、地域が主権だというところで仕事をしているのが自治労です。多様性のある地域を作って行ってほしいし、その核となるのが自治労だと思っています。地域の人たちの安心・安全を作っていくために自信をもって活動してください。

三田市にて新規農業就労者の支援活動

猪名川町において地産地消のしいたけ原木栽培を応援